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2012神奈川県立高校入試理科解説

問題と解答
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解説
問1
(ア)2つの力がつり合うときの条件は、以下の3つです。
    ・力の大きさが等しい
    ・力の向きが反対
    ・2つの力が一直線上にある
この場合は、地球とおもりの間にはたらく重力(下向き)と、ばねがおもりを引く力(上向き)の2つです。問題文に「おもりにはたらく力」とあるので1や3の「おもりがばねを引く力」はおかしいですね。
(イ)「高い音」とは、1秒間に振動する回数(振動数)の多い音のことです。弦の振動数を多くする条件は以下の3つです。
    ・弦を短くする
    ・弦を細くする
    ・弦を強く張る
(ウ)電熱線aと電熱線bは直列なので、どちらも流れる電流は400mA=0.4Aです。電熱線aにかかる電圧が8Vなので、電熱線aの抵抗は、オームの法則「抵抗=電圧÷電流」より、
    8[V]÷ 0.4[A]= 20[Ω] となります。
これより回路全体の抵抗は、直列なので各抵抗の和ですから、
    20[Ω]+ 30[Ω]= 50[Ω] です。
よって電源電圧は、オームの法則「電圧=電流×抵抗」より、
    0.4[A]× 50[Ω]= 20[V] です。
ここで30Ωの抵抗を、80Ωに取り替えると、回路全体の抵抗は、
    20[Ω]+ 80[Ω]= 100[Ω] となります。
このとき回路に流れる電流は、オームの法則「電流=電圧÷抵抗」より、
    20[V]÷ 100[Ω]= 0.2[A]= 200[mA] となります。
それにしても、取って付けた感満載の問題ですね。

問2
(ア)炭酸水素ナトリウムの熱分解の実験です。この反応の反応式は、以下のようになります。
    2NaHCO₃ → H₂O + CO₂ + Na₂CO₃
            水  二酸化炭素 炭酸ナトリウム
当ブログの読者なら、この程度の式は書けるようになって欲しいですが、書けなくても問題は解けますね。石灰水が白く濁ったのですから、発生した気体は二酸化炭素だと分かります。この二酸化炭素で石灰水(水酸化カルシウム水溶液)が白濁するときの反応式は、以下のようになります。
    Ca(OH)₂ + CO₂ → CaCO₃ + H₂O
              炭酸カルシウム
あの濁りの正体は炭酸カルシウム、つまり石灰石と同じ成分なのです。
上の反応式からも、水が発生していることがわかりますが、[結果]で塩化コバルト紙が青から赤に変色したことからも、水であることが分かります。塩化コバルト紙は、蒸散で気孔から出た水蒸気の検出にも使いますね。
(イ)周囲より軽いとき、物は浮きます。もう少し厳密に言うと「周囲の流体より、同体積あたりの質量が小さいとき、その物体は浮く」とでもなるでしょうか。この「同体積あたりの質量」のことを「密度」と言います。固体のろうは、液体のろうに沈むのですから、密度を比較すると、
    固体のろう > 液体のろう   ということになります。
液体が冷えて固体になるとき、物質を構成する粒(ここではろう分子)の個数は変化しませんから質量も変化しません(質量保存則)。密度が大きくするには、粒の個数を変えずに体積を小さくすればよいはずです。そのためにはどうすれば良いでしょう? 粒をギューづめにすれば良いのです。言い方を変えれば「粒と粒の間隔を狭めれば良い」となります。
(ウ)銅も亜鉛も酸に溶けようとしますが、亜鉛の方がより溶けやすい性質があります。亜鉛が溶けるときの反応を式で表すと以下のようになります。e⁻は電子を表します。
    Zn → Zn²⁺ + 2e⁻
このとき多量に発生した e⁻ はあふれて導線を通り、モーターに流れます。このため亜鉛板がマイナス極になります(電流と電子の流れが逆であることに注意して下さい)。モーターを回転させた電子は銅板にたどり着きます。その電子を酸の溶液中にある水素イオン(H⁺)が受け取り、水素の気体になります。反応式は以下です。
    2H⁺ + 2e⁻ → H₂
ここで言う「金属が酸に溶ける」というのは、上の亜鉛が溶ける式を見れば分かるように、イオンになるということなのです。銅と亜鉛では、亜鉛の方がイオンになりやすいため、電子を発生しマイナス極になります。このような「イオンになりやすさ」のことを「イオン化傾向」と言います。2種類の金属のうち、イオン化傾向の大きい方がマイナス極になるわけです。

問3
(ア)参考書の暗記項目をそのまま、何のひねりもなく出題してますな。作問者は急ぎの用事でもあったのでしょうか?f^^;;;;;;; 3大栄養素の最終分解物くらいは覚えておきましょう。
    デンプン  → ブドウ糖
    タンパク質 → アミノ酸
     脂肪   → 脂肪酸 + グリセリン
(イ)分解者のはたらきは、有機物を呼吸で無機物に分解することです。分解者としてはたらく生物は、菌類(キノコ、カビ、コウボなど)、細菌類(大腸菌、納豆菌など)がいます。ミミズやトビムシは呼吸はもちろんしますが、糞をします。糞は有機物を含んでいるので分解者とは言えません。
(ウ)ア~エの条件は以下の通りです。
      ア イ ウ エ
  葉緑体 ◯ ×  ◯ ×
   光  ◯ ◯  × ×
光合成に光が必要かどうかを調べるためには、光以外の条件を揃えれば良いです。ここでは葉緑体を含む部分で統一すれば良いですね。光合成は緑色の部分だけで行われることを調べるには、葉緑体以外の条件を揃えれば良いです。ここでは光は有る方で統一すればよいです。

問4
(ア)まずは太陽光線の当たっていない側、夜の部分を黒く塗りましょう。
2012k4ア
地球からAの月を見ると、右半分が光っていることがわかります。午後6時とは、昼と夜の境目で、これから夜になるところですから、図では地球の上側になります(右が正午、下は朝6時、左が真夜中0時)。図は、地球を北極側から見ていますから、各時刻において、北極の反対方向が南になります。
(イ)地震計の記録は、時間-距離グラフと重ね合わせて理解しておきましょう。最初の細かい揺れ、初期微動が25秒間であることに注意して、地震計の記録をグラフに重ねると、下図のようになります。
20124イ
グラフを左へたどると、震源からの距離が200kmと分かります。
(ウ)問題文が分かり難いですね。問題文の3行目を厳密に読むと、この柱状図は下は中生代(の恐らく途中)から、上は新生代(の恐らく途中)までで、それ以外の年代はまったく含まれていないことになります。アンモナイトは中生代の示準化石ですが、その下の凝灰岩層、れき岩層も中生代であって、古生代である可能性は無いことになります。そう考えれば、凝灰岩は火山灰の堆積岩ですから、中生代に火山活動があったことが分かります。

問5
(ア)重力によって物に重さが生じます。小球の重さはレールのどの位置であっても一定です。ということは、小球にかかる重力は常に一定です。
(イ)位置エネルギーは、その物体を落下させれば分かります。高い所から落とした方が、衝撃は大きいでしょう。また、重い物の方が、衝撃は大きいでしょう。
(ウ)グラフの小球の高さ 3cm の所に印をつけると、一定間隔に並ぶことが分かります。
20125イn
高さ 3cm のとき、10g重くなるごとに、木片の移動距離が 2.75cm 伸びていることがわかります。小球の高さが位置エネルギーの大きさと比例しているのです。小球が 40g のときのグラフは、上図の赤いラインになります。3cm のとき、グラフを左にたどると、9cm であることがわかります。
(エ)撮影したフィルムを逆回しにしたイメージです。
 「100cm/秒の小球が、斜面を Xcm の高さまで上がる」ということは、
 「Xcm の高さかで手を離した小球は、100cm/秒の速さを得る」ということです。
グラフ2より、100cm/秒の小球は、木片を 7.5cm 移動させることが分かります。次にグラフ1の縦軸を見ます。木片の移動距離が 7.5cm から右に小球 20g のグラフまでたどります。グラフ上を下がれば、小球の高さは 5cm と分かります。

問6
(ア)硫酸の電離式は、
    H₂SO₄ → 2H⁺ + SO₄²⁻
水酸化バリウムの電離式は、
    Ba (OH)₂ → Ba²⁺ + 2OH⁻
です。硫酸から生じた H⁺(水素イオン)が酸の正体です。水酸化バリウムから生じた OH⁻ がアルカリの正体です。これらを当てはめると、問題の文は以下のようになります。
『〔実験2〕より H⁺ と OH⁻ は次のように反応して、たがいの性質を打ち消し合い( Z )を生じたと考えられる。』
そして実際には、
    H⁺ + OH⁻ → H₂O
という反応が起きているので、( Z )は H₂O と決まります。ところが問題の文にある『〔実験2〕より』は反応で水が生じることはまったく確認していないので、〔実験2〕からは、そのことが分かるわけないのです。問題の文を『〔実験2〕では』としておけば、実験では確認していないことを受験生が知っているかどうかを問う問題として、素直な日本語になったハズです。入試問題の作問者は、もう少し、言葉に鋭敏になって欲しいものです。
(イ)〔実験2〕のAとBでは、余った酸とマグネシウムが反応して水素が発生します。反応式は以下です。
    2HCl + Mg → MgCl₂ + H₂
ここでは水素の性質を答えればよいことになります。水素は通常存在する物質としては、最も軽いです。酸素と爆発的に反応して水になります。空気よりはるかに軽いので、下方置換では集めることはできません。水素は無臭です。
(ウ)問題文中の『白い物質』とは硫酸バリウムです。胃腸のレントゲン撮影のときに飲む「バリウム」とはこのことです。硫酸と水酸化バリウムの反応式は、以下の通りです。
    H₂SO₄ + Ba(OH)₂ →  2H₂O + BaSO₄
ビーカーCで、ちょうど過不足なく中和しますから、その後水酸化バリウムを増やしても、反応する相手もなくあぶれるだけです。つまり、ビーカーDやEでは、Cに比べ硫酸バリウムの量は増えません。もちろん減りもしません。男子10人に、女子100人を会わせても、カップルは10組以上にはならないのと同様です。
(エ)〔実験2〕ではビーカーCのBTBが緑色で、ちょうどピッタリ中和しています。このときのそれぞれの薬品の比は、
     硫酸    水酸化バリウム
    10cm³  :  15cm³   これでピッタリ。
この問題では、
    20cm³  :  20cm³   これだけ入れたのです。
硫酸の方が少なくてピッタリなのですから、これでは硫酸が過剰です。硫酸は酸性で水素イオン(H⁺)を生じます。リトマス紙は酸性で、青→赤に変化し、赤色リトマス紙は赤いままです。水素イオンは陽イオンですから、マイナス極に引っ張られます。

問7
(ア)これも参考書からコピペしたような問題ですね。私が高校生の頃は、花粉管の中のアレのころを「精核」と習ったのですが、今は「精細胞」というのですね。1個の細胞であることが分かったからでしょう。科学は完成した学問ではないことが、こんなところからも分かります。動物植物に関わらず、卵細胞からできた体の元になるものを「胚」と言います。
(イ)下線部①は「まるい種子を作る純系」ですから、遺伝子型は「AA」です。「AA」の作る生殖細胞の遺伝子型は「A」と「A」です。「しわのある種子の純系」の遺伝子型は「aa」です。これの作る生殖細胞の遺伝子型は「a」と「a」です。これらをかけ合わせると、以下の表のようになります。

          AAの作る生殖細胞
              A  |  A
         a | Aa | Aa
aaの作る生殖細胞------|--------+-----
         a  |  Aa | Aa

子どもの遺伝子型は、すべて「Aa」になりました。すべてまるい種子です。これが②の答です。
(ウ)〔さやの色に関する実験〕によれば、緑が優性であることが分かります。緑にする優性の遺伝子を「G」、劣性の遺伝子を「g」で表します。純系同士をかけ合わせてできた子の遺伝子型はすべて「Gg」です。「Gg」の作る生殖細胞の遺伝子型は「G」と「g」の2種類です。

          Ggの作る生殖細胞
              G   |  g
         G | GG | Gg
Ggの作る生殖細胞------|--------+-----
         g  |  Gg  | gg

これらの子のうち、「GG」と「Gg」が緑色、「gg」が黄色になります。全体の1/4ですから、6000÷4=1500です。
(エ)親の持つ遺伝子は3種類が1対ずつ(大大中中小小)ですから、生殖細胞の遺伝子型は、3種類が1本ずつ(大中小)となります。それぞれが黒か白かは偶然が決定すます。(大小小)、(中中小)は有り得ません。

問8
(ア)1.は、西高東低の典型的冬型気圧配置です。2.は、日本列島に沿うように停滞前線があります。これは梅雨の天気図です。3.は、太平洋の高気圧が日本を覆っています。これが夏の天気図です。4.は、低気圧・高気圧・低気圧の順に並んでいます。天気が西から東へ移動するとき、短い周期で目まぐるしく変化することになります。春の「三寒四温」、秋の「女心と秋の空」と言われる状態です。
(イ)日本を取りまく4つの気団の特徴をまとめます。

         大陸の気団    海の気団
          (乾燥)    (湿潤)
-----------------------------------------------------------
北の気団  |  シベリア気団  オホーツク気団
(寒冷)  |  
-----------------------------------------------------------
南の気団  |  揚子江気団    小笠原気団 
(温暖)  |
-----------------------------------------------------------

(ウ)偏西風ですね。これのおかげで、日本付近の天気は西から東へ移動するのです。
(エ)空気は温まると膨張し、密度が周囲より下がるため、上昇します。熱気球を考えれば分かりますね。空気は気圧の高い所から、気圧の低い所へ「落ちて」いきます。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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本名は麻生 隆。
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