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進化論について

当ブログに訪問して下さった方から、進化論についてご質問がありました。
そんなわけで、学生時代、進化論のことばかり考えていた私が、少し書いてみようと思います。
(こういう質問は大歓迎です。何かあったらぜひお願いします。答えられたら答えますので。)

『ヒトはサルから進化したのか?』
この言い回し、よく使われるのですが、この問い自体、二重の意味で間違っています。
念のため書いておきますが、『ヒトはサルから進化した』などと言う科学者はいません。
いたとしたら、科学者失格でしょう。
言葉の使い方があまりに、粗雑ですから。
この言い方は、『ヒトとサルは別もの』ということを、暗に前提しています。
しかし、生物種としての『ヒト』(生物学では『人間』という言い方はしません)は、『サル』の一種なのです。
少し詳しく見てみましょう。
ヒトは分類上は、

 動物界 - 脊索動物門 -  哺乳網 - サル目 - ヒト科 - ヒト属 - ヒト(Homo sapiens

となります。(分類としての『亜』は省略しました)
そして、ヒト科には、チンパンジーやゴリラも含まれます。
『ヒト』は『サル』に含まれるのです。
ですから『サルがヒトに進化する』という言い方は『サルがサルに進化する』と同じくらい、意味がありません。
わかっていただけます?
ちなみに、以前は『サル目』ではなく『霊長目』という言い方をしていました。
ところがこの言い方は『ヒトが最も優れた生物(被造物)である』という価値観を反映しているとの批判があり、今は『サル目』と言うようになったのです。
判断に価値観を持ち込まない、というのは、科学の鉄則ですからね。
もう一つの間違いは、『現生のサルと同じサルが進化して、現生のヒトになったわけではない』、ということです。
では、『ヒトはサルから進化した』は、何と言い直せば良いのでしょうか?
『ヒトは、現生のヒト以外のサルと、共通の祖先から進化した』と言えば、かなり良い線いっているのではないでしょうか?


『進化論は科学か?』
動物行動学とか、物性物理学などなど、科学のいろいろな分野は、ほとんどすべて、その末尾に『学』がつきます。
ところが、進化論とは言いますが、進化学はあまり聞いたことがありません。
まったく言わないわけではありませんが。
なぜでしょう?
恐らく、科学が科学たる最も重要な要件である『検証』が、進化の研究では不可能だから、ではないかと思います。
科学は、仮説を実験で実証したり、実験によって仮説が否定されたりします。
有名なところでは、ガリレオの落体の実験があります。
それまで皆が信じていた『重いものは軽いものより速く落下する』というアリストテレスの学説を、ピサの斜塔で行った実験によって、誤りであると検証したのです。
この『検証』こそが、魔術から科学を独立させました。
ところがこの『実験による検証』が、こと進化では、不可能なのです。
このことに詳しい説明はいらないでしょう。
何十万年、何億年にわたる生物進化を、実験室で再現することは、不可能です。
(それでも50年かけて、暗黒下でショウジョウバエを継代飼育し、その変異の研究も行われています!!)
だから、論を述べることはできても、学として検証できないので、『進化学』とは言わず『進化論』というのでしょう。
(宇宙論についても、同じことが言えますね。)
私の尊敬するM先生も、ほぼ同じことをおっしゃっています。
では、『進化論は科学か?』。
私の答えは『YES』です。
理由は二つあります。
   ①『観測された事実に基づいている』
   ②『反論に対して開かれている』
①は、化石、化石の出土した地層、DNA塩基配列、生物の形態などの研究、また放射性物質による年代測定などに依っています。
少なくとも、信仰に基づいてはいません。
こうして集められた証拠物件をもとにすると、『『生物は進化して現在のようになった』と考えるのが、最ももっともらしい』と言えるということです。
ヘンな日本語ですが。
『最ももっともらしい』を『蓋然性が高い』という言い方をしている人もいらっしゃいます。
②も重要です。
現在、ほぼ『定説とされている進化論』があります。
しかし、それを否定するような証拠が発見された場合、『定説とされている進化論』を捨てる準備が、すべての科学者にあります、ということです。
自説に都合の悪い反論は無視する、ということをしないわけです。
こういった①や②の条件を満たしているので、進化論は科学であると、言えると思います。
しかし、前に述べたように、それが本当に正しいのかどうか、検証はできないのですけど。

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反進化論の立場より

レゼーです。私も実は以前「進化論を斬る」みたいなHPを立ち上げていましたが、掲示板がいつも大荒れで、仲裁に入ることに、疲れ果てて閉鎖をしてしまいました。ですから、この問題は容易に結論が出ないことも知っています。
緑虫さんの、上の説明はもっとも中立というか、良識派の御意見だと思います。さすがと言わざるを得ません。

私は、反進化論の立場に立ちます。「再現性」の問題→科学ではない、と考えます。後半①には疑問を持っています。化石・地層の年代測定、放射性同位元素による年代測定などに問題があるという話を専門家の人から聞いたことがあります。また、進化について、蓋然性が高いとおっしゃっていますが、エントロピーの法則を考えると、自然発生的に高等生物ができたとも考えにくいのでは、と思います。

レゼーさん、コメントありがとうございます。

荒れましたか、、、、疲れ果てて閉鎖、、、そのお気持ちよくわかります。
私も『夕暮菜日記』の方で、その疲れは、十二分に経験しましたから。
こちらがいくら誠実に対応しようとも、匿名諸氏は構わず荒らしますからね。

さて、
再現性がないから科学ではない、と私は考えません。
物証から言えることだけを言えば、その態度は、十分科学的と言えると思ってます。
「進化したことが確認された」と言えば非科学的ですが、「進化したと考えられる」と言う分には、科学的です。
エントロピーの法則と、進化の関係については、『自己組織化』という考え方が参考になると思います。
また、進化論を教育の中でぜひ扱うべき、と私は考えます。
巨大な爬虫類が地上を歩いている様は、創造するだにワクワクしますから。
教育の中に、ワクワクを取り戻すべきなのです。

いずれにしても、科学の多くの分野は発展途上です。
発展途上のものは、発展途上のものとして受け取ればよいのですし、そうすべきです。
それを、完成品として受け取ると、妙な問題が発生します。

最後になりましたが、レゼーさん、またぜひ当ブログに訪問してくださいね。
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緑虫

Author:緑虫
本名は麻生 隆。
理科教室を開設します。

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