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中学受験で『特進クラスの理科』をご使用の方

文英堂の『特進クラスの理科』は中学受験をする多くの受験生が利用する参考書です。
私自身も、自分の知識があやふやなときは、本書で確認することがあります。
さて、そんな『特進クラスの理科』の記述に「?」と感じる部分がありました。

p119の、小腸に関する記述です。
こう書いてあります。
『(8)小腸…(中略)柔毛のつけねには腸せんがあり、腸液を出す。腸液は、糖やたんぱく質を消化する。(後略)』

以前は確かにこう考えられていたのです。
しかし、腸液には消化酵素は含まれておらず、小腸上皮細胞による膜で消化が行われている、といの最近の知見です。
新しい教科書では、この事を元に記述されているはずなのです。

もう一つ。
p153の、目の毛様体に関する記述です。
こう書いてあります。
『(4)毛様体…レンズのふくらみを変える筋肉。毛様体がちぢめば、レンズが引っぱられてうすくなり、毛様体がゆるめば、レンズがふくらむ。』
しかし、これはどう考えても逆です。

ネット上に、良い図があったので拝借します。
以下の図は、ちゃめさんのHP『視能訓練士のヒトリゴト』よりの転載です。
毛様体筋
この図は眼球を正面から見たものです。
中央の水色の円がレンズです。
毛様体筋はレンズの周囲を輪状にとりまくかたちになっています。
この輪状の毛様体筋が収縮すると、円周が短くなり円が小さくなります。
結果として、レンズの厚みが増し、近くのものにピントが合うことになります。
逆に、毛様体筋がゆるむと、円周が長くなり円が大きくなります。
その結果、レンズが薄くなり、遠くのものにピントが合うことになります。

そこで、文英堂本社に電子メールで、このことを伝えました。
すると、以下のような、誠に誠実な返答がありました。

====================================
小社発行の参考書『特進クラスの理科』をご愛用いただき,ありがとうございます。

さて,本書p.119の腸液についてですが,ご指摘の通り,腸腺から分泌される腸液そのものには
消化酵素は含まれておらず,おもに膜上消化が行われます。(腸液にも小腸内壁の細胞膜から
脱落した消化酵素が含まれており,管腔内消化が行われますが,消化と吸収がセットになる膜上
消化のほうが効率がいいです)
現在の書き方では,膜上消化がわかりませんので,わかりやすい表現を検討させていただきます。

本書p.154の毛様体の記述については,ご指摘の通り逆になっております。
訂正させていただきます。

不備な点があり,ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

今後とも,小社の参考書・問題集をよろしくお願い申し上げます。
====================================

担当様、ありがとうございました。

中学受験生の皆さん、そしてその保護者のみなさん、参考にしてください。

さて、現実の受験のことなのでが。
実際の入試問題の中には、小腸での消化に関して明らかに古い教科書を基に作られた問題が、昨年も散見されました。
それで正解が変わることの無いような作問なので、合否に影響はないと思われますが、、、、
受験生にとっては、悩ましいところですね。
このブログを御覧の方は、「何が事実か」を優先していただきたいものです。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:緑虫
本名は麻生 隆。
理科教室を開設します。

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