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2012東京都立高校入試問題理科解説

問題
2012t1 2012t12 2012t3 2012t4 2012t5 2012t6 2012t7 2012t8 2012t9 2012t10 2012t11 2012t12 2012tA

解説

〔問1〕飽和水蒸気量とは「その気温のとき、抱え込むことのできる水蒸気の量」です。表より、気温25℃のときの飽和水蒸気量が23.1g/cm³ですから、問題文中の気温(35℃)に関係無く、25℃まで冷やせば、抱え込む事のできる限界に達します。よって、25℃が正解です。
〔問2〕電熱線AとBは直列ですから、回路全体の抵抗値は以下のようになります。
     5[Ω]+20[Ω]= 25[Ω]
電源電圧が10Vですから、オームの法則
     電流[A]= 電圧[V]÷ 抵抗[Ω] より、
            10[V]÷ 25[Ω] = 0.4[A] となります。
〔問3〕タンパク質を呼吸に使うと(酸化すると)体内にアンモニアが発生します。アンモニアは刺激臭があることからも分かるように、人体にとり有害です。このアンモニアは肝臓で毒性の低い尿素に変えられ、腎臓で濾され、尿として体外に排出されます。
    アンモニア
      ↓← 肝臓
     尿素
      ↓← 腎臓
      尿
〔問4〕問題文で「単体の」と言っています。単体とは、一種類の元素だけででできた物質です。ですから水素(H₂)か、酸素(O₂)のいずれかです。「水素は通常の物質として最も軽い」という事さえ知っていれば、酸素(O₂)を選ぶことができます。念のため、それぞれの分子量(炭素(C)を12としたときの質量の比)を記しておきます。
   水素(H₂)    = 2
   酸素(O₂)    =32
   アンモニア(NH₃)=17
   二酸化炭素(CO₂)=44
   空気(平均)   =29
〔問5〕チャートは生物に含まれる二酸化ケイ素(SiO₂)が堆積してできた堆積岩です。フズリナは古生代の代表的示準化石です。
〔問6〕下図を参照してください。
凸レンズ作図
凸レンズの基本3光線のうちの2本を使って作図してあります。
     ① レンズの軸に平行な光線は、屈折して反対側の焦点を通る。(青い線)
     ② レンズの中心を通る光線は、そのまま直進する。(赤い線)
ろうそくをレンズから遠ざけても、①の青い線は動かないのがわかります。ところが、②の赤い線はが動くことにより、レンズの右側にできる交点が左に移動します。像は、レンズに近づき、小さくなりましたね。


〔問1〕アルミニウムも鉄も金属ですから、両方とも電流を通します。ですが、鉄は磁石に付きますが、アルミニウムは磁石には反応しません。また、
     2052[J]÷75960[J]≒ 0.0270…
ですから、アルミニウム再生に要するエネルギーは、原料からつくる場合の約3%ですみます。
〔問2〕今年の入試のトレンドになっている「グリーンカーテン」の問題です。蒸散とは、植物が気孔から水蒸気を放出すること。このとき気化熱が奪われることを利用したのが「緑のカーテン」です。打ち水と同じ原理です。気孔は、葉の裏側に多くあります。(例外はハスやウキクサです。葉の裏は水中ですから蒸散できません。なので表側に気孔が集中しています。)
〔問3〕白熱電球も発光ダイオードも、電気エネルギーを光エネルギーに変換する器具です。ところが、どちらも電気エネルギーのすべてを光に変えているわけではなく、一部は熱エネルギーになってしまいます。そして、発光ダイオードの方が、光エネルギーになる割合が白熱電球より高いのです。ですから、同じ明るさを得るなら、発光ダイオードの方が、少ない電力で足りるわけです。この知識があれば『エ』を選べるのですが、、、、、〈レポート3〉には「LED電球には、発生した熱を放出するしくみがある」とは書いてありますが、「発光ダイオードが光るときに生じる熱が小さい」とはどこにも書いてないのです。「放熱の仕組がある」ことは人為的な事であり「だから生じる熱が小さい」とは言えません。論理的につながらないのです。レポートの内容と、正解の選択肢の整合性がありません。悪問と言わざるを得ません。
〔問4〕「微生物により分解される」というのは、「呼吸に使われる」ということです。呼吸の式は以下です。燃焼の式と同様なことに注意してください。

     有機物 + 酸素 → 二酸化炭素 + 水
              ↓
            エネルギー

よって「水、二酸化炭素」が答です。


〔問1〕「日の入りから1時間後」という同じ時刻には、太陽はほぼ同じ位置にあります。毎日の正午には太陽は真南にあることから分かると思います。太陽がほぼ同じ位置にある図1と図3を比べると、星座の位置は明らかに大きく異なっています。このことから太陽と星座の位置関係が季節とともに変化することが分かります。答案には「日の入りから1時間後という同時刻に太陽はほぼ同じ位置にあること」と「同じ時刻に星座の位置が異なっていること」の2つを書けば良いと思います。ところが、、、、、模範解答には「星座の位置」という語がないのです。図を見る限り、同じ星座(はくちょう座、ペガスス座など)が観測されているのですが模範解答には「星座が異なっている」とあります。これはおかしいです。模範解答作成者なら「星座が異なる」と「星座の位置が異なる」の違いを意識してほしかったですね。理科の得意なキミはこの問題から「太陽は星座(天球)に対し、西から東へ動いている」ということを確認しておいてください。
太陽(恒星)の周りを公転するのが惑星。惑星の周りを公転するのが衛星です。月は地球唯一の衛星です。月は球体ですから、太陽光が当たっているのは、月の半分だけです。その明るい半分をどの方向から見るかによって、満月、半月、三日月など、異なった形に見えるのです。地球の影が月に映るのは「月食」です。
〔問2〕星座は毎日同じ時刻に観測すると、1日に約1度ずつ西へずれていきます(それで1年で360度ずれて元に戻るのです)。ですから30日後には30度進みます。一日の中では、地球の自転により、24時間で360度=1時間で15度ずれます。30度進んだ分を時刻で2時間戻せば、同じ位置(南中)にきます。午後8時の2時間前が答です。
〔問3〕日の入りが最も北よりになるということは、夏至の日です。南中高度を求める式は、以下です。
     春分秋分の日…90-緯度
     夏至の日  …90-緯度+地軸の傾き
     冬至の日  …90-緯度-地軸の傾き
よって、ここでは、90 - 33.1 + 23.4 =80.3° となります。

4
問題と直接関係はありませんが、オオカナダモは単子葉類です。ちょっと意外ではありませんか? 葉を観察すると納得できますよ。
〔問1〕ヨウ素デンプン反応で青紫色になるのは、光合成でデンプンが作られたからです。光合成をした葉緑体を選べば良いことになります。『ウ』は核です。
〔問2〕〈実験1〉で、二酸化炭素を吹き込んだ試験管Aだけでヨウ素デンプン反応が起きています。二酸化炭素がある時だけ光合成が可能だったのです。以下の光合成の式も覚えておきたいですね。

          光エネルギー
            ↓
    二酸化炭素 + 水 → デンプン(ブドウ糖) + 酸素

〈実験2〉が試験管Cのみだった場合「色が青になったのは、BTBは光で色が変わる性質があるからで、オオカナダモのせいではない」と言われてしまうかもしれません。そういう反論を予め封じるために試験管Dを用意したのです。これなら、BTBの色の変化がオオカナダモのためであることは疑いの余地がありませんね。
BTBが元は青色だったことを確認してください。二酸化炭素を吹き込んで緑色にしたものが、光の当たるオオカナダモのはたらきにより「元の青色に戻った」のです。これは二酸化炭素が光合成で使われ減ったことを意味します。
〔問3〕光合成の式は上に示しました。次に呼吸の式を下に示します。

    デンプン(ブドウ糖) + 酸素 → 二酸化炭素 + 水
                  ↓
                エネルギー

光合成と呼吸が、ちょうど正反対の反応であることが分かりますか? ただし、光のあたる場所では、光合成量が、呼吸量を大きく上回るため、いかにも光合成しか行っていないような反応になります。そこで呼吸反応を調べるためには、植物の光合成を止めてしまえばよいのです。つまり、光を当てなければ良いのです。すると、呼吸によって発生した二酸化炭素で、BTBは黄色になります。


〔問1〕薬品が体についてしまった時は、多量の水で洗い流すのが基本です。酸性の薬品だからと言ってアルカリ性の液体で流そうなどとしてはいけません。ちょうどピッタリ中和するわけありませんから。アルカリが多かった場合、体のタンパク質が溶けて大変なことになります。
火を止めると試験管内の温度が下がり気体が収縮します。そのためガラス管を抜いておかないと、石灰水を吸い込んでしまい、試験管の加熱部分に冷たい石灰水が触れ、試験管が割れることがあるのです。
〔問2〕〈結果1〉を検討します。表の一番右の欄を見ると、55.0gに石灰石0.20gを加えても、反応後には合計55.20gにはならず、55.12gにしかなっていません。なぜでしょう? 発生した二酸化炭素が逃げた分だけ軽くなったのですね。その質量は以下のようになります。
     55.0 + 0.20 - 55.12 = 0.08[g]
同様の計算で〈結果1〉の表に、発生した二酸化炭素の欄を付け加えます。

        A    B     C    D     E     F     G
  反応前  55.00  55.00  55.00  55.00  55.00  55.00 |55.00
  石灰石  0.20   0.40   0.60  0.80   1.00   1.20 |1.40
  反応後  55.12  55.24  55.36  55.56  55.76  55.96 |
 二酸化炭素 0.08   0.16   0.24    0.24    0.24    0.24 |

この表より、C以降は二酸化炭素の発生量が0.24gでどれも等しいです。このことは、Cのとき過不足無く反応していることを意味します。DEFは、石灰石を増やした分、余ってしまっているのです。ですから、石灰石を1.40g加えた場合も、二酸化炭素の発生量は0.24gとなります。よって、このときの反応後の質量は、以下の式で求めることができます。
     55.00 + 1.4 - 0.24 = 56.16[g]
グラフの点Pは、過不足無く反応、つまり、上の表のCに相当します。過不足無く、ちょうどピッタリ反応したのですから、反応後は何も残りません。Qは、さらに加えた石灰石が誰とも反応できなくて、余っている様子を表しています。
〔問3〕〈実験2〉の反応を化学反応式で表すと、下のようになります。

     2CuO + C → 2Cu + CO₂

この式を見ると、酸化銅(CuO)は酸素がはずれ(還元され)、炭素(C)は酸素がくっついて(酸化されて)二酸化炭素(CO₂)になったことが分かります。つまり文中の「同じ種類の化学変化」とは「酸化」のことです。酸化反応は『ア』の水素の燃焼だけです。『イ』は還元。『ウ』は中和。『エ』は分解ですね。
赤色とは銅(Cu)の色です。私には銅、例えば10円玉は赤には見えないのですが、入試問題ではそのように表現されることがよくあります。


〔問1〕「糸がおもりを引く力」と「おもりが糸を引く力」はどちらも主語を変えただけで「糸にかかる力」を言い換えたに過ぎません。よってこれらは等しいことになります。
〔問2〕一定の力で引き続ければ、一定の加速度を得て、時間とともに速くなります。落下運動がその代表です。この問題でも、おもりの落下が台車を動かしています。地球が一定の力で引き続けているのです。図345の縦軸が「速さ」を表しているのは分かりますか? 使用するおもりが重いほど、早く速くなてます。加速度(速さの変化の割合)が大きいのです。大きな力で引くほど加速度が大きいということです。
〔問3〕図345の右半分では、台車の速さが徐々に遅くなっています。台車の運動方向と反対向きの力がかかっているからです。運動方向に垂直な方向に力がかかったら、運動の方向が変化するはずです。この「運動方向とは反対向きの力」とは、摩擦力、空気抵抗などが考えられます。そのような力がはたらかなければ、速さは一定で、その方向に、永遠に運動を続けます。答案に「等速直線運動」という言葉を使った人もいるかもしれませんね。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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No title

今年はどんな悪モンガ出るか楽しみと言っていた者です。主殿、楽しみにしていました。

さて今年のアクモンはやはり星座の問1ですね。
2分野に頭の悪い出題者が毎度登場します。やはり間抜けなことに、なんちゅう高度は、ゆとりだから教科書に載ってない反則技。図形問題としたら数学でしょう。
プロファイリングするに、もうろくした、じいさまでしょう。

そのくせ移行措置が思ったほどでなかった。宮上中やまだ都脅威が把握していない未履修学校があり、びびった結果でしょう。これは予想外。

あと、自分だけアクモンと思うのが光合成の記述。選択肢にしてほしかった。
2年生に光合成の記述問題をやらせたら、「二酸化炭素を使い、酸素が発生した」と書いたものが結構いました。酸素は同定できないので。高校の先生もばつにしたんでしょうか。おまけしたんでしょうか?学校レベルによりけり?そう考えると二酸化炭素の同定もあやしい・・・
植物は弱酸性かで光を当てるとアルカリ性物質を分泌という仮説も成り立つと発想した生徒もいます。もちろん頭のめちゃいい生徒で彼曰く、どれくらいの知識がある生徒が、実験2を見てかが、わからん。無知の生徒の考えを想像するのが難しいと・・・。
屁理屈にしては面白かった。
無理やり簡単な実験でわからせたいという大人の気持ちが暴走した結果表れたひずみです。

いい問題もありました。6の問1これは正答率が低いでしょう。主語、目的語逆転は2力じゃないよ、と教えていても、難関高合格者も間違えていた。

昨年の反動でやさしくなった感じがあります。
が・・・無駄に文章が長い、読解力でもなんでもなく、わかりやすく簡潔な文章で、真の理科の力を図るテストにはまだ及ばないね。

No title

主殿 補足です再びしつこいようですみません。
前回書いたものが誤解されないように補足です。

BTBの問題

〈実験2〉が試験管Cのみだった場合「色が青になったのは、BTBは光で色が変わる性質があるからで、オオカナダモのせいではない」と言われてしまうかもしれません。そういう反論を予め封じるために試験管Dを用意したのです。

検査薬の性質は完全に把握しているという前提ではないかなと思い、ちと違和感がありました。基準というか、ものさし的なものが検査薬ということで・・・どうでしょうか

光合成によりアルカリ性になったことがわかります。が、それが二酸化炭素が減ったとはこの実験だけからはいえないような気がします。先に書いた老廃物アンモニア発生等によるアルカリ中和説。

OKWAVEのQNo.1796884「石灰水が白くにごる」と考え方は似ています。濁ったからといっても、二酸化硫黄でもにごるというわけです。

「光合成では二酸化炭素を吸収」という知識が確立してから、ではこういう実験すると結果はこうなるはずという、教え方が本来正しいのでしょう。

この問いかがなものかと皆さんどうお考えでしょうか?

No title

本当にしつこくてすみません。ただ、中学理科のプロなので。
新たな情報があったのでお知らせします。教科書会社のホームページからQ&Aです。

植物の光合成の実験で,オオカナダモとBTB溶液を使った実験をとりあげていないのはなぜですか?

以前は植物の光合成の実験にオオカナダモとBTB溶液を使ったものもとりあげていました。しかし,この実験については次のような可能性が考えられます。
「光合成によって発生した酸素の泡の中に,水中の二酸化炭素が取りこまれて,一緒になって水から出て行く可能性がある。それによって水中の二酸化炭素が減少し,BTB溶液の色が変化するのではないか。」
つまり,水中の二酸化炭素が減少する原因には,植物の光合成以外の可能性もあるということです。
それで,平成18年度教科書ではこの実験をとりあげておりません。


http://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/j-scie/q_a/biology02.html

植物の光合成や呼吸の実験で,BTB溶液を使わずに石灰水を使うのはなぜですか?

おそらくBTB溶液でも,二酸化炭素の発生や二酸化炭素量の減少を確認できます。ただ,BTB溶液は酸・塩基指示薬であり,二酸化炭素の有無や増減を見るための試薬ではありません。ですので,この実験では石灰水を使用しております。
また,石灰水はBTB溶液よりも使用が簡単ですし,小学校でも使用した経験がある試薬ですので扱いやすいという点も,この実験で石灰水を使用する理由の1つです。
プロフィール

緑虫

Author:緑虫
本名は麻生 隆。
理科教室を開設します。

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